福島原発被ばく労災損害賠償裁判/使い捨てを許さない
脱原はりま通信No171号から抜粋
九州に住む溶接工の男性(仮名あらかぶさん、当時36才)が「福島原発事故の収束作業を手伝わないか」と旧知から声をかけられたのは2011年4月。家族は反対したが「助けになるなら、義侠心というか行かねば」と思い福島に向かった。
線量計の積算を遮断 防護服不着用で作業指示
11月から翌1月まで第2原発の建屋の耐震工事。そのあと第1原発でクレーン設置のための走行路の鉄板溶接、クレーン架台の設置工事を担った。
作業中に線量計が警報音を出しても監督は「大丈夫だ」と言い、線量計の元を切り積算被ばく「なし」と改竄。放射線量が高い現場では全面マスクに防護服(作業者の被ばくを軽減するための特殊な衣服)を2枚重ね、その上にタングステンベスト(放射線を遮り、人体を保護)を着用するのだが、作業員の人数分がなく、現場監督は「着らんでもこっそり入れ」と作業させた。危険手当のピンハネもあった。
事故の収束にあたる作業員に応えない東電
2014年12月、熱や咳が出るようになり、九州に帰り、1月に検診をうけたところ白血病と診断された。抗がん剤治療は辛かったが何とか耐えて8月に退院できた。
あらかぶさんは「原発作業員は事故を収束させたい一心で作業にあたったが、東電らはその思いに応える労働環境を用意せず、使い捨てするような扱いをしてきた。私は多くの作業員のためにも声を上げる責任があると考えて裁判に踏み切った(2016年東電らを提訴)」と話しています。
23回の裁判を通じ東電は「白血病は喫煙・飲酒が放射線被ばくよりリスクが高い。作業との因果関係は認められない」と主張。あらかぶさんの闘いは続きます。
他2人の東電作業員が裁判を闘っています。
2025年9月4日「おはよう新社会党です」より
王子プール閉鎖・解体、利用者は/プール難民どこへ?
王子公園にある王子プールは昨年9月1日の営業をもって閉鎖し、解体されてしまいました。
灘区の人にとっては徒歩で、自転車で、親子で、子どもたちどうしで気軽の利用できたプールでした。灘区・中央区だけでなく市外・県外からの利用者も多かったのです。
王子プール利用者ひと夏2〜3万人
王子プールの利用者はこの夏、どうしたのでしょうか。ポーアイスポーツセンターの深いプールは利用制限があり、浅いプールは工事で8月は閉鎖。六甲アイランドのデカパトスは大きなプールがありますが大人の入場料が1800円。
ポーアイも六アイも交通費を含めると王子プールのように再々の利用には大きな負担です。
都賀川 水遊びはできても泳ぎはできない
「王子プールがないので都賀川で水遊び」させているそうですが、水遊びはできてもプールの代わりにはならない。
再整備計画の見直しを
昨年、王子公園市民ミーティングは「王子プールをなくさないで」署名などに取り組みました。
神戸市はプールやテニス、サブグラウンド利用者の声を聞くこと、再整備計画を見直せ。
2025年8月28日「おはよう新社会党です」より
ヒロシマ・ナガサキ、大空襲を忘れてはならない
今年はヒロシマ・ナガサキの原爆投下、神戸の街を焼き尽くした大空襲から80年となりました。
戦後80年を経て、被爆体験、空襲体験者が減る中で、記憶を残し平和を守ろうとする取り組みが各地で行われました。
「原爆と人間」写真・絵画展
神戸市原爆被害者の会(立川重則会長)が原爆の日にあわせて神戸駅南のデュオぎゃらりーで「原爆と人間」写真・絵画展を開催しました(7〜12日)。
絵画は広島市基町高校の学生が被爆者の証言を聞き取りながら描きあげたもの。約40点が展示されました。左はそのうちの2点。
神戸大空襲を忘れない 戦後80年明日へつなぐ記憶
神戸は日米開戦の5か月後に最初の空襲があり、1945年は2月、3月、5月、6月の空襲で壊滅的被害を受け8千人以上が犠牲となりました。
神戸空襲を記録する会は10日、兵庫津ミュージアムで映像と写真で空襲が大きな人的・物的被害を出したことの検証と、米軍が空襲を効果的にするために研究していた資料分析などを報告する集会がありました。
そして、空襲体験の発掘や写真収集、記録を後世に引き継ぐための活動が提起されました。
歴史を学ばないと未来を見誤りますよ
参院選では戦争の反省の上にある戦後政治や憲法を否定し、核保有や教育勅語、徴兵制を良しとする勢力が支持を広げました。歴史を学ばないといつか来た道に踏み入れることになるのです。それにしても酷い主張だ。
2025年8月21日「おはよう新社会党です」より
ヒロシマ・ナガサキから80年/核兵器廃絶へ、さらに
8月6日、広島は80回目の原爆の日を迎え、平和公園では平和記念式典(広島市原爆死没者慰霊式並び平和祈念式)が行われました。
被爆者の思いを伝える
松井市長は「『死んでもいいから水を飲ませて下さい』と声を振り絞る少女に水をあげなかったことを悔やみ、核兵器廃絶を叫び続けることが犠牲者へのせめてもの償いとした被爆者、『ネバーギブアップ』の精神を若い世代へ伝え続けた被爆者。こうした思いを伝えていくことが大切」
軍拡・核威嚇にに懸念
「米・ロが核弾頭の9割を保有し、ウクライナ侵攻や中東情勢を背景に世界中で軍備増強の動きが加速しています。自国を守るためには、核兵器の保有もやむを得ないという考え方は、過去の歴史・教訓を無にし平和構築のための枠組みを大きく揺るがすものです」
日本は核兵器禁止条約オブザーバ参加を
「政府は唯一の戦争被爆国として、国民の代表として、国際社会に主導的な役割を果たせ。来年の核兵器禁止条約再検討会議にオブザーバー参加していただきたい」と平和宣言を読み上げました。
歴史を学びなさい
世界は核保有・核威嚇の動き、日本でも歴史を知らない、学ぼうとしない議員が「核保有」を口にする。
2025年8月7日「おはよう新社会党です」より
見てください、あの日きのこ雲の下で起きた地獄絵図を!
被爆80年 原爆と人間/写真、絵画展
被爆80年の今だからこそ・・
戦争の悲惨さと核兵器の恐ろしさを伝え、人間同士が殺し合う戦争の愚かさと平和の尊さを感じていただくために、日本被団協が作成したヒロシマ・ナガサキ「原爆と人間」写真・絵画を展示しています(パネルを約50枚を展示)。
改めて、被爆80年のいまだからこそ、皆様の来場をお待ちしております。
立川 重則
2025年7月31日「おはよう新社会党です」より